事業再生スキームの種類と選定方法とは

会社の経営を立て直す事業再生にはさまざまなスキームがあります。
ここではどのようなスキームがあるのか、そのスキームをどのようして選んでいくのかについて解説します。

事業再生は2つのことを念頭におきながら計画を検討しなければなりません。
事業を再構築する事業計画と債務を返済するための弁済計画です。経営がうまくいかなくなった要因は何なのか、それをどのように解消していくのかを検討していきます。
そして債務を返していく道筋を示していきます。
つまり、事業再生スキームが果たすべき第一の目的は財務状態を健全化することにあるといえるのです。

具体的な事業再生スキームについてみていきます。

○リスケジュール
債務の返済期限を延ばしたり、返済を猶予することで一時的にキャッシュフローを改善します。しかし、返済を先延ばしにするだけで債務が減るわけではありません。

○DDS（Debt Debt Swap　資本性借入金）
債権を劣後ローンに変更することで一定期間、返済を猶予できます。
また劣後ローンは自己資本とみなされるため、財務状態が改善しますが、債務が減るわけではありません。

○DES（Debt Equity Swap　債務の株式化）
DESとは会社に対して債権を有している者がその債権を会社の株式に切り替えることをいいます。DESを行うことでその会社は負債が削減し、自己資本も増えるため財務状態が改善されます。

○債権放棄
債務者から債権を放棄してもらうことで債務を減らすことをいいます。
事業再生ADR制度は金融機関の融資について債権放棄を進めるもので、債務免除にかかる税負担を軽減し、つなぎ融資を円滑にすることで事業再生していきます。

これらのスキームの中からどのスキームが会社にとって、または会社と利害関係者にとって適切であるかを判断して実行していく必要があります。

金沢次世代士業団®では、石川県をはじめとして北陸三県でご相談を承っております。行政書士、司法書士、税理士、公認会計士、土地家屋調査士、宅建士、弁護士が在籍している士業団ですので多岐に渡る対応と提案が可能です。お気軽にご相談ください。